いつも私は、
「正解は人それぞれ」と書いています。
投資の方法も、
お金との付き合い方も、
人によって違っていい。
そう思っているからです。
でも、今日の話だけは、
はっきりとした答えがあります。
投資詐欺にだけは、
遭ってはいけない。
これだけは、
人それぞれではないと、
思っています。
せっかく頑張って増やした資産が、
家族の為の貯金が、
悪意ある誰かに奪われる。
そんなことがあっては絶対いけないと、
思っています。
考えてみてほしいことがあります。
もし、あなたが。
本当に確実に、
毎月儲け続けられる仕組みを、
持っていたとします。
そのとき、あなたは
わざわざ時間と手間をかけて、
お金を出してくれる人を、
探して回るでしょうか。
私なら、しません。
闇金でも、何でもいい。
とにかく早く、お金を借りてきて、
自分で運用します。
そのほうが、ずっと早いし、
儲けを、誰にも分けなくて済む。
本当に確実に儲かるのなら、
他人のお金を集める理由なんて、
どこにもないのです。
それなのに、世の中には。
「お金を預けてくれれば、
私が運用して、儲けをお渡しします」
そういう話が、あふれています。
そして、その多くは、
詐欺です。
こうした手口は、
「ポンジスキーム」と呼ばれています。
仕組みは、こうです。
集めたお金を、
運用などしていません。
後から入ってきた人のお金を、
先に入った人へ「儲け」だと偽って
配っているだけ。
だから、
最初のうちは、
本当に儲けが振り込まれます。
それを見た人が、
「これは本物だ」と信じて、
さらに大きなお金を、預けてしまう。
でも、
新しく入る人がいなくなった瞬間に、
すべては崩れます。
預けたお金は、戻ってきません。
「最初は、ちゃんと儲かった」
その言葉は、
信用の証ではなく、
罠の入り口なのです。
これは、
不動産でも、同じだと思っています。
少し勉強してみて、
気づいたことがあります。
もし、あなたが、
不動産を売る会社の人だったとします。
本当に良い、
確実に儲かる物件が、
手元にあったとして。
それを、
三十五年のローンを組ませて、
途中で支払いから逃げてしまうかもしれない、
見ず知らずの相手に、
売りたいと思うでしょうか。
私だったら、売りません。
それよりも、
現金で、一括で買ってくれるような、
信頼できる相手のところへ、
そっと回すと思います。
本当に良い物件は、
きっと、表に出る前に、
そういう人たちの間で、
消えていくのだと思います。
だとすれば。
広告や、営業の電話で、
「あなただけに」と、
私のような普通の会社員のところに
回ってくる話とは、
いったい、何なのでしょうか。
もう一つ、考えてみてほしい話があります。
もし、あなたが、
ある土地で太陽光発電をすれば、
確実に儲かると、知っていたとします。
日当たりが良く、
発電に向いた土地は、
世の中に、限りがあります。
その、限りある良い土地を。
わざわざ、セミナーまで開いて、
見ず知らずの人に、
「あなたも、どうぞ」と、勧めるでしょうか。
私なら、しません。
黙って、自分で押さえます。
本当に儲かって、
しかも、数に限りがあるものを、
人に分ける理由なんて、
どこにもないからです。
実は、私の知人にも、
似たような話が、ありました。
数千万円もする、
太陽光発電の設備を、
契約しようとしていたのです。
「自分に、何かあっても、
家族に残せるのは、これだけだから」
そう、言っていました。
きっかけを聞くと、
セミナーだ、と。
私は、全力で止めました。
本当に、そんなに儲かるのなら。
なぜ、その話をしている人が、
自分で、その土地を買い占めて、やらないのか。
その一点が、
どうしても、引っかかったからです。
ここまでの話に、
共通していることがあります。
商売というのは、
買う側の利益だけでは、
絶対に動きません。
そこには必ず、
売る側の利益が、含まれています。
それ自体は、
悪いことではありません。
お互いが、ちゃんと得をする。
それが、健全な商売です。
問題は、
「あなただけが得をします」
という顔をした話です。
本当に、買う側だけが得をするのなら。
売る側は、
なぜ、それを売るのでしょう。
その答えが見えないとき、
隠れた「売る側の利益」は、
たいてい、あなたのお金から、
生まれているのです。
そして、
「あなたの利益は、どこにあるのですか」
と尋ねると。
時々、こう返されることがあります。
「私は、みなさんに、幸せになってほしいんです」
でも、考えてみてください。
見ず知らずの他人に対して、
自分は、一円も儲からないのに。
「あなたには、儲かってほしい」
そう、本気で願う人が、
本当に、いるでしょうか。
家族でも、親友でもない、
名前も知らなかった相手のために。
自分の利益を、すべて手放してまで。
私には、
どうしても、想像ができないのです。
そして、
私がいちばん気をつけたいのは、
ここからです。
こうした話は、
多くの場合、
「人」を通して、やってきます。
マッチングアプリで知り合った人。
パーティーや交流会で、
名刺を交換しただけの人。
何十年も連絡のなかった、
古い同級生からの、
「久しぶり」という、一本の連絡。
最近は、恋愛感情を利用した、
「ロマンス詐欺」と呼ばれる手口も、
増えています。
マッチングアプリなどで知り合い、
時間をかけて、
信頼や好意を育てたうえで、
「いい投資があるんだ」と、持ちかける。
相手を、好きになってしまっている。
信じてしまっている。
だからこそ、
疑うこと自体が、できなくなる。
お金の判断が、いつのまにか、
恋心に、すり替えられてしまう。
これは、
決して、特別な人が引っかかる話ではありません。
巧妙に、時間をかけて、
そう仕向けられているのです。
だから私は。
極論を言ってしまえば、
「いつでも切れてしまう関係」の人から、
投資の話を持ちかけられたときは。
基本的に、
すべて、疑うべきだと、
疑うくらいで、ちょうどいいと思っています。
関係の浅い相手は、
あなたを裏切っても、
失うものが、ほとんどありません。
長い付き合いの友人や、家族なら、
あなたを騙せば、
その大切な関係ごと、失う。
でも、
いつ切れてもいい相手には、
そのブレーキが、ないのです。
もちろん、その人を、
悪い人だと決めつけろ、
という話ではありません。
ただ、
お金の話が出た、その瞬間だけは。
一度、立ち止まって、
好意と、お金を、
切り離して考えてほしいのです。
「いい人そうだから」
「親切にしてくれたから」
その気持ちと、
その話が儲かるかどうかは、
まったくの、別物です。
優しいことと、
あなたから儲けようとすることは、
同じ人の中に、
平気で、同居できてしまうのですから。
私程度の、
ささやかな発信では、ありますが。
投資を、少しずつ学んでいく中で、
増やし方を考えるのと同じくらい、
「いらない穴に、落ちないこと」が、
大事なのだと、感じるようになりました。
派手に儲ける必要は、ありません。
ただ、
大きな失敗を、しないこと。
うまい話の土俵に、
そもそも、乗らないこと。
それだけで、
あなたの資産は、
ずいぶん、守られます。
うまい話は、
たいてい、
向こうからやってきます。
見えない誰かの利益のために、
あなたの感情を、
そっと、揺らしながら。
そういうときこそ、
少しだけ、立ち止まって。
「この人は、なぜ、
私に、この話をするのだろう」
そう、考えてみてください。
投資で資産を増やすことより、
ずっと前に。
詐欺に、遭わないこと。
それだけは、
どうか、忘れないでほしいと思います。
焦って、うまい話に飛びつかなくても。
こつこつ続けていけば、
案外、なんとかなるものだと、
私は思っています。
・老後2000万円は本当に難しい?|貯蓄率から考える2000万円問題
※この話って本当に大丈夫?
最近はSNSの発達によって、SNS上での投資勧誘も増えています。
知らない人から急に投資の話を持ちかけられたり、
恋愛感情や信頼関係を利用して、
お金を振り込ませようとする手口もあります。
警察庁からも、SNS型投資詐欺について注意喚起が出されています。
気になる話があったときは、
一度立ち止まって、
公的機関の情報も確認してみてください。
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