老後2000万円は本当に難しい?|貯蓄率から考える2000万円問題

老後の安心感.

「老後に2000万円が足りなくなる」

そのニュースが流れた時、
多くの人が不安を感じたのではないでしょうか。

2000万円

たしかに、大きな数字です。

聞いた瞬間に、
途方もない金額に感じてしまう。

私はまだ投資をしていなかった頃、

テレビを見ながら、

「そんなに貯まるのかなぁ」

と、ぼんやり考えていたのを覚えています。

今日は、そんな「老後2000万円問題」について、

今の私なりの考えを、
少し整理してみたいと思います。


正直な話をすれば私は、2000万円問題は、
そこまで難しい話ではないのではないかと思っています。

もちろん、
簡単という意味ではありません。

ただ、「絶対に届かない数字」

という訳でもない。

私は、そう感じています。

例えば、

月の手取りが20万円。

ボーナスが年間2か月分で、
手取り40万円だったとします。

問題は、この後です。

一体、どれくらい未来へ残せるのか。

つまり、「貯蓄率」

のことです。


一般的には、

手取りの20%を貯蓄へ回すのが、
ひとつの目安とも言われています。

手取り年収280万円だとすると、

年間56万円程度。

月に換算すると、約4.6万円です。

ただ、月4万円以上という金額は、
簡単ではありません。

特に、手取り15〜20万円前後の時期は、

かなり心細く感じる方もいると思います。

だからこそ私は、

まずは10%から始めて、
生活に慣れてきたら、少しずつ上げていく。

それで十分だと思っています。


そして、
ここに「投資」という手段が入ってきます。

もちろん、

投資は絶対に増えるものではありません。

下がる時もあります。

しかし、

長い時間をかけながら、

少しずつ未来へ回したお金を運用していくことで、

時間そのものが、
味方になってくれる可能性があります。

商品によって異なりますが、

インデックス投資の長期平均リターンは、

年利5%程度で見ておくのが、
ひとつの目安かもしれません。

実際のところ、

近年のS&P500やオルカンは、
それ以上のリターンを出している時期もあります。

ただ、将来のことは誰にも分かりません。

だからこそ私は、

少し控えめに見積もっておく方が、
長く続けていく上では、
心が安定すると思っています。


では、
実際に数字で見てみましょう。

【図:貯蓄率シミュレーション】


数字が、
だんだん違って見えてきませんか?

貯蓄率20%をキープするだけで、

22歳から65歳まで続ければ、運用なしでも
2000万円は超えます。

年利5%で運用できれば、約6,600万円。

しかも、
これは22歳頃の収入で計算した数字です。

昇給すれば、
未来へ回せる金額も、
少しずつ増えていきます。


例えば、数年後に
月の手取りが25万円になったとします。

ボーナスは変わらず、
年間40万円。

貯蓄率20%なら、

月5万円を未来へ回す。

手元には、
20万円が残ります。

今と、ほとんど同じ生活ができます。

そして、

貯蓄率20%(年68万円)を、
年利5%で運用すると、

約8,000万円前後になります。

今度こそ、

「2000万円問題って、
そこまで絶望的な話なのかな?」

と思いませんか?


多くの人がつまずくのは、
この後です。

給料が上がるたびに、

生活レベルも、
一緒に上げてしまう。

これは、「節約しろ」

という話ではありません。

今の生活を、
もう少しだけ続けられるか。

そういう話なのかもしれません。


もちろん、

日本もインフレ社会になってきています。

この先も2000万で問題ないのかは分かりません。

未来には3000万になっているかもしれません。

それでも、

最初に聞いた時と比べると、

見えている景色は、
少し変わってきていませんか?


最後に、
少し視点を変えてみましょう。

「2000万円を貯める」

ではなく、

「65歳以降、
毎月いくら受け取りたいか」

から考えてみる。

年金にプラスして、毎月いくらあれば、
安心して暮らせそうか。

例えば、
年利5%で運用できたとすると——

【図:毎月受け取りたい金額から考える逆算表】


2000万円問題は、
「貯める話」として語られました。

しかし本当に大切なのは、

「いくら受け取り続けられるか」

その目標を考えて、

そのためには、
どれくらい準備が必要なのか。

そして、その未来のために、今、何を選ぶのか。

一度立ち止まって、
自分の未来を考えてみる。

ということなのかもしれません。


給料が上がったから、生活レベルを上げる。

ではなく、

給料が上がったからこそ、貯蓄率を上げる。

貯蓄率が上がり、防衛資金が貯まったら、

少しずつでも、資産を運用していく。

それだけでも、

将来への不安は、
少し減っていくのではないかなと、

私は思っています。



私は実際に、積み上げた資産を、
取り崩しながら使っていく。

これは、

思っている以上に難しいことだと思っています。

だからこそ私は、

「取り崩す」ではなく、

「受け取り続ける」

という出口も考えています。

そんな、私なりの出口戦略については、
こちらの記事でも書いています。

私の考える未来像|資産を売らない出口と高配当のお話


インデックス投資が、
なぜ長期で上がり続けてきたのか。

そしてなぜ、

上がり続けると思っているのか。

それを私が、信じている理由は

こちらの記事でも整理しています。

インデックス投資は、なぜ上がり続けるのか|80億人が動かす経済の正体


「老後2000万円問題」と呼ばれるようになった

元の資料については、こちらになります。

実際には、「全員に2000万円必要」という話ではなく、それぞれの生活や収入に応じて、

将来を考えていくことの大切さが書かれています。

興味のある方は、一度読んでみても

良いかもしれません。

金融庁|市場ワーキング・グループ報告書(高齢社会における資産形成・管理)

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